2011/06/25

Initiative


Cannabis 続報です。

ワシントン州では4月に、医療用マリファナの販売所を承認して規制する法案が州議会で可決されたのだけど、これは州知事が拒否権を発動してオクラ入りになってしまった。州の職員が連邦法に違反して検挙される恐れがあるからというのが理由。

 それとは別にDickerson 州議員が酒タバコと同等に大麻を規制しようという法案を提出したが、さすがにこれは議会には通らなかった。

そしたら今回、レクリエーション目的のマリファナ所持を合法化するための initiative が発議されて、数日前のシアトルタイムス一面を飾っていました。

Initiative は『リーダーズ』によれば
(n) 「国民/州民/住民発案、イニシアティブ(一定数の有権者が立法に関する提案を行なって選挙民や議会の投票に付する制度(権利)」。

草の根から法案を提案する直接民主主義的システムで、アメリカでは半数くらいの州でこの制度を採用しているようです。

今回のイニシアティブ提案内容は、21歳以上の成年にマリファナ所持と使用を認め、州が販売を規制して、お酒のライセンスと同様の取り扱いで税収にしようというもの。車の運転に関しては酒気帯び運転と同様に取り締まり、州外で売りさばかないように一回の所持は16オンス(1ポンド、450グラム)に限るとのこと。

注:これはモミジです(笑)。

今までも何度も提案されて来た内容ではあるけれど、今回のイニシアティブが注目を集めているのは、現職のPete Holmes 市検事と、元連邦検事John McKay 氏がバックアップしているから。

McKay氏は、連邦検事時代は薬物を取り締まる側にいたわけだけど、現行の規制はメキシコのブラックマーケットに資金を流入させ、その結果麻薬カルテルが武器を買って死人を増やしているだけだ、と主張しています。「アメリカ人の多くは金を払ってマリファナを吸いたがっている。私はこの禁止法は馬鹿げた法だと確信しているし、私のほかにもこの法を疑問視している連邦検事は多い」とのこと。


もちろんこれが通ったら連邦法と真っ向から対立することになるのだけど、「このイニシアティブが、いずれ米議会を動かすきっかけになるだろう」と McKay 氏は強気です。

Holmes 氏の「控えめな」試算では年間2億1500万ドルの税収となる見込みだそうで、これを教育や医療福祉予算に使ってくれるなら大賛成。
このイニシアティブは 年末までに24万件の署名が集まれば議会にかけられるそうです。

これとは別の大麻合法化イニシアティブももう1件すでに発動しているそうで、かなり勢いが感じられる昨今ですが、さてどうなるでしょうか。

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