2015/09/23

キューバサンドイッチ紛争


シアトルいちおいしいキューバ風サンドイッチの店、PASEO のことはずっと前にも書きましたが、去年の11月、この店が突然閉店してしまった時には、シアトル中が大騒ぎになりました。

大げさのようですが、本当にちょっとした大ニュースでした。


背景はもちろん詳しく知りませんが、メキシコ系の従業員に差別待遇と給与不払いで訴えられていたそうで、急に破産宣告をして店を閉めてしまったのでした。

シアトル中のサンドイッチファンが嘆き悲しみ、キックスターターで店を買い取って再オープンしようなんて話がすぐに盛り上がったくらい。結局、シアトルの企業家でパイクプレイスマーケットの委員でもあるライアン・サントワイヤさんが9万1000ドルで買収して、わりあいすぐにフリーモント店が営業再開しました。

でもなんと、この9万1000ドルには、秘伝のソースのレシピは含まれてなかったそうです。

レシピなしで9万ドル。お買い得なのか。

フリーモントの店は元従業員がそっくり切り盛りしてて、ソースのレシピがなくても工夫に工夫を重ねて以前のサンドイッチと同じ味を再現した、と胸を張ってます。

私も再生パセオに2度ほど行ってみましたが、ピンクの店の佇まいも、行列の長さも、味も、ほとんど以前のままでした。

唯一、以前は現金オンリーだったのが、今度はクレジットカードが使えるようになっていて、さらに嬉しい。

良かったよかったと思っていたら、うちの近所にこの夏、新しいキューバサンドイッチ店がオープンしました。

Un Bien というこの店、前のパセオのオーナーの息子たちがオープンした店なのだそうです。
新聞記事で読んで、すぐ近くだし、とるものもとりあえず行ってみました。


やっぱり行列ができてました。待ち時間20分ほど。

記事では、以前のパセオのオーナーの息子であるロレンツィオさんは、新しいパセオに対して「悪い感情は一切ないし、競争するつもりもない。むこうはむこう、こちらはこちらで仕事をするだけ」と言ってました。 


以前のパセオのフリーモント店のレジのとこにいた、バナナに抱きつく猿くんはこちらに転居してました。

こっちも「Credit is GOOD」と、カード対応になってます。

値段はほぼ同じ、ひとつ約10ドル。どちらの店も、SODOにあるMacrina Bakeryのパンを使ってます。

私のお気に入りはベーシックな「グリルドポーク」。
うちの息子は、豚肩肉をほろほろに柔らかくなるまでローストした「カリビアンロースト」がお気に入り。

どっちも、秘伝または挑戦者の特製ソースをたっぷりつけて焼いて、とろっとなるほどグリルした玉ねぎ、シラントロ、ロメインレタスがはさんであります。

食べくらべてみて、私はどっちかというと、新生パセオのほうがおいしい気がしました。
どっちもおいしいのだけど、パセオの玉ねぎのほうがじっくり焼いてあって風味がよかった。
 でもキッチンに入ってる人によって若干味が変わるだろうから、甲乙つけがたいってとこだと思います。

映画『シェフ:三ツ星フードトラック始めました』は、とてもキュートな、ハッピーになる映画でしたが、この映画をみてキューバサンドイッチを食べたくなったらこの2店のどちらかへ! 絶対ソンはしませんよー。

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2 件のコメント:

  1. 初めまして。シアトルにはまだ住んで5ヶ月にもなりません。列が出来るお店があるな〜と、15thを通る度に思っていました。そんな話しが裏にあったのですね。ぜひ試してみたいと思います。素敵な情報ありがとうございました!

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  2. Mayさん、こんにちは。シアトルへようこそ~!
    よく近くを通られているんですね。ぜひ、フリーモントのパセオと合わせて試してみてください!
    シアトルはこぢんまりしているようですが、美味しいものがたくさんありますよね。
    お立ち寄りくださってありがとう!

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